冷え性と聞いて連想される季節は「冬」ですよね。でも、夏の暑い時期でも体が冷えて悩む女性が結構いるとか。
女性を100人集めると約7割の人が”夏の冷え症”を感じています。NHKあさイチで”夏の冷え症”の特集をしていたので、その内容をご紹介します。ここでは下半身(足)だけ冷えを感じる【下半身型冷え症】について詳しく見ていきます。
下半身冷え症とは
下半身冷え症とは、足は冷たいけれど上半身は暑い冷え性です。
夏の冷え症に絞って症状を見てみると
・夏なのにジーンズが欠かせない
・夏なのにハイソックスが欠かせない
・夏なのに足元に電気毛布をかけないと眠れない
・足元は冷えるけどに更に足が冷たくなる
このように、足は貧血状態なのに上半身は多血状態に・・・。
下半身冷え症の原因は?
では、なぜ足が冷たく上半身はのぼせの状態になるのでしょうか?
それが意外なことに、
一番多い原因が【腰のコリ】なんです。
下半身の冷えにとても関係している重要な筋肉がお尻の奥の方にあります。「梨状筋(りじょうきん)」という筋肉です。下半身冷え症の人の腰を押さえると、多くの人が梨状筋付近にかなりの痛みを感じます。
梨状筋が凝るとなぜ夏の足の冷えに繋がるのかを解説すると、
腰に負担がかかる
↓
お尻の筋肉(梨状筋)が硬くなる
↓
梨状筋の間には坐骨神経が通っていて、
筋肉が硬くなることで神経が圧迫される
↓
血管の太さを調節する交感神経が刺激される
↓
刺激を受けて足の血管が細くなる
↓
足先に充分な血液が送られなくなる
↓
下半身が冷たくなる
↓
その分上半身に血液が多く集まる
実は、下半身型冷え症は40代から急に増える冷え性です。家事で立ちっぱなしや中腰作業が増えたり、育児で赤ちゃんを抱っこしたり、デスクワークで長時間同じ姿勢だったり。若い時は筋肉のコリもすぐにほぐれていたのが、40歳を過ぎるとなかなかコリがほぐれなくなってしまう・・・。簡単に言ってしまうと老化現象ですね。
下半身冷え症を改善するストレッチ
『老化だったら仕方ないのか・・・』と諦めてはいけません!
簡単にできるストレッチをご紹介します。
1.椅子に腰かける
2.右足の上に左足を乗せる
3.くるぶしの辺りを右手で押さえる
4.上げた方の足の膝をグッと肘で下に5秒押さえる
このストレッチでおしりの筋肉に突っ張りや痛みを感じた人は、梨状筋が凝っている証拠。梨状筋が凝ってるかどうかはお尻の奥にあるのでなかなか自分では気付きにくいものですが、このストレッチでセルフチェックすることができます。セルフチェックで痛みを感じた人は、1回5秒を1日1回~2回程度のストレッチを毎日続けましょう。
あとがき
夏になるとエアコンの効いた部屋にずっといたり、冷たい飲み物や食べ物を好んで食べることで夏の冷えが助長されます。これをそのまま放置してしまうと、夏バテなどの体の不調に繋がりますし、冬は更に冷えて辛いことになります。
ストレッチで梨状筋を柔らかく血行促進させると共に、体の中から温めるよう体質改善すると尚良いですね。
更にストレッチをするのに最適なタイミングは、お風呂でしっかり温まった後にするのがポイントです。血行が良くなったお風呂上りは筋肉も緊張からほぐれているので、ストレッチの効果をよりシッカリと効かせることができます。
お風呂上がりのストレッチだけでも十分効果は得られますが、冷えの度合いが強い人は、冷え性に効果のある入浴剤を併用するというのもお勧めです。