ここ10年間で一番の大流行となっている夏風邪ヘルパンギーナ。過去3年くらいは大きな流行がなかった為、免疫を獲得する機会がなかったことが、今年の大流行になっているのでは?と言われています。
ヘルパンギーナは6歳未満の子供が感染しやすいのですが、流行期が夏休みと重なると親への感染が心配されます。ヘルパンギーナの症状や、大人が感染するとどうなるのか等をご紹介します。
ヘルパンギーナとは
ヘルパンギーナは、低温や乾燥を好むウィルス(コクサッキーA群)で、主な流行期は毎年6月~8月です。感染経路は便から口に入るタイプです。
ヘルパンギーナはドイツ語由来の言葉で、
という意味があるように、喉に強い症状が現れます。
主な症状
・38度~40度の高熱
・喉が赤く腫れる
(水を飲むだけで痛い)
・口の中や喉に水泡ができる
ヘルパンギーナの主な症状は上記の通りですが、最悪の場合は脳炎・髄膜炎・心筋炎の合併症を引き起こし、場合によっては命に関わることがあります。
大人も感染することがある
6歳未満の子供が感染することが多いヘルパンギーナですが、看病している間に大人が感染することもあります。大人が感染した場合は、子供よりも症状が重く出る場合が多いので注意が必要です。
ヘルパンギーナにかかったら?
ヘルパンギーナはワクチンや特効薬がありません。
ということは、熱を下げたり、喉の腫れを鎮める薬を飲んだりなどの対処療法しかありません。
熱は2~3日間程度続き、口の中や喉の奥にできた水泡が消えるのは1週間程度かかります。
水を飲んでも痛いぐらい喉が腫れて水泡が出来るので、小さな子供さんの場合にはのど越しの良い食べ物を食べさせるようにしましょう。
食べやすいもの
・プリン
・ヨーグルト
・茶碗蒸し
・ゼリー
・雑炊 などなど
高熱も続くので、脱水にならないよう水分もしっかりと飲ませます。喉に水泡が出来ているので、オレンジジュースのような酸味のあるものは飲みにくいので、イオン飲料がおすすめです。
ヘルパンギーナの潜伏期間は?
一般的に潜伏期間は3日~5日、長くても1週間です。
ヘルパンギーナはやっかいなウィルス。
感染するとウィルスはなかなか死なず、症状がなくなったとしても、唾液中には2週間、便には1ヶ月もの間ウィルスが残り続けます。
予防法は?
ヘルパンギーナは飛沫感染なので、手洗いうがいが一番の予防法になります。
家庭内で子供が感染した場合、便の中にウィルスがたくさん存在するので、手洗いが重要なのは簡単に想像できますが、便が付いているのはトイレだけではないんです。
電車のつりかわやエスカレーターの手すりなどの細菌を検出すると、そこには腸内細菌も存在します。腸内細菌は便の中に存在する菌なので、つりかわや手すりに便が付いているということですよね。
手についた菌を口の中に入れない為にも、手洗いはいつの時期でも必須ですね。
手足口病とは違います!
去年は手足口病が流行し、今年はヘルパンギーナ。
どちらも同じウィルスの仕業ですが、大きな違いは水泡の出る場所です。
手足口病はその名の通り、手のひらや足の裏に水泡が出て、ヘルパンギーナは口の中や喉の奥です。
余談になりますが、我が家の場合、手足口病と診断された後に水疱瘡だった・・・なんてこともありました。
まとめ
夏休みは子供たちが多く集まる場所は菌も多く集まります。できるだけシッカリと子供さんには手洗いとうがいをさせて、菌をもらわないようにしましょう。